10武藤一羊の英文精読
¥ 5,000 - ¥ 44,000
講師とともに、一冊の本をじっくりと読みこむ講座です。ことばの一つひとつの解釈やそこに込められた作者の思想を読み解きながら、講師と受講生で内容について議論を深めていきます。今年は、リチャード・セイモアの“Disaster Nationalism: The Downfall of Liberal Civilization”を読みます。選択する数量
●講師：武藤一羊（ピープルズ・プラン研究所運営委員）
1931年生まれ。「ベトナムに平和を！市民連合」での活動を経て、1969年に英文雑誌『AMPO』の創設メンバーとして日本の情勢を世界の知識人に発信する。1973年鶴見良行、北沢洋子などとともに「アジア太平洋資料センター（PARC）」を設立、1996年まで代表を務める。1998年「ピープルズ・プラン研究所」を設立。社会評論家としてノーム・チョムスキーなどの知識人と国際的な親交をもつ。1983-2000年、ニューヨーク州立大で期間教員を務める。
◎主著：『戦後レジームと憲法平和主義─〈帝国継承〉の柱に斧を』れんが書房新社 2016／『潜在的核保有と戦後国家─フクシマ地点からの総括』社会評論社 2011/『アメリカ帝国と戦後日本国家の解体 新日米同盟への抵抗線』社会評論社 2006
◎共訳書：ジャイ・セン他『世界社会フォーラム 帝国への挑戦』 作品社 2005
●テキスト：
Richard Seymour, “Disaster Nationalism: The Downfall of Liberal Civilization”, Verso, 2024.（リチャード・セイモア『災害ナショナリズム：リベラル文明の没落』）
※ テキストは各自事前に購入ください。
※テーマにあわせて別のテキストを取り上げる場合もあります。
●講師からのメッセージ
トランプというとんでもない破壊的人格が世界最大国家を私有化して暴れまわっている今、それでも希望はあると説く本を読みたくなる環境ですが、今年はあえて、そのトランプを生み出した巨大な地下の潮流についての最新の労作を読みます。
著者のリチャード・セイモアは気鋭のイギリス左翼ライター。トランプは敵の本体ではなく、その足下には社会的絶望、恐怖、孤立から発する巨大な潮流が渦巻いていて、そこから極右政治運動、〈敵〉への集団的暴力、個人的暴力が生み出される。それらが破壊的ナショナリズムとして合流したとき、リベラル文明の没落を招く。ではどうするか？ 答えは見えるのか？
